【 抗精神薬を服用している(していた)方へ 】 

抗精神薬を過去に服用していたり、現在服用している方は、先ず《誤解1》〜《誤解3》をよくご理解ください。様々なご事情で、抗精神薬を服用していらっしゃる方は大勢いらっしゃいます。抗精神薬はとても効果がありますし、薬は必要になることもあります。しかし、薬には有効作用がある反面、副作用もあります。様々な副作用がありますが、その中で催眠療法などの心理療法を行う場合、特に注目したい副作用は「自我を弱める」ことです。

不安・怒り・恐怖・無力感・激しい動揺・パニック発作・・・。このような症状を抱えて辛い日々を送っていらっしゃる方は、薬は手放すことはできません。薬はこのような症状を制御したり、麻痺させたりして緩和してくれるからです。
誰にでも気分の波はあります。気分の動揺があまり激しくない場合は、自我(意志)の力でコントロールできます。これは自我の力が精神的動揺を抑えるだけの力があるということを示しています。つまり・・・

自我の力 > 精神的動揺の力

という関係です。しかし、この2つの力が逆転すると、自我の力よりも精神的動揺の力の方が大きくなって、自我(意識)でのコントロールを失ってしまいます。薬が必要になるかどうかは、「自我の力」と「精神的動揺の力」の相対的な力関係で決まると言えると考えられます。

「精神的動揺の力」の方が強い状態が続いた場合、抗精神薬の服用は有効な処方となります。抗精神薬は精神的な動揺を抑制したり感覚を麻痺させることで、感じられる精神的動揺を軽減して、自我の相対的な弱さを補充してくれます。
その反面、精神的な動揺に応じた自我の強さを維持しなくてはいけないという精神的な負荷が減少して、自我が弱くなっても破綻をきたさない精神的環境を与えてしまいます。その結果、知らず知らずのうちに、自我を安心させ自我が衰弱していく機会を与えてしまうのです。
抗精神薬を長期間服用すればするほど、薬に対する依存が高まっていくのは、このようなことが背景の一つにあるように思います。